【雑記】ブログ記事を盗用された時にどう対処するか
2017/06/14
とはいっても、まさか実際に自分が被害に遭うとは思ってもいない方が多いのではないでしょうか。
その認識は今すぐに改めて下さい。
ブログ記事が盗用される被害は、本当に誰にでも起こり得ます。
その根本的な原因は、ブログやSNSの浸透によって、誰もが情報の受信者であると同時に発信者となり、一方で、Googleで検索すれば大抵の疑問は解決する、そんな世の中になったことで、情報というのはタダで手に入る取るに足らないものだ、という認識が刷り込まれた結果ではないか、個人的にはそう考えています。
でも、それはまた別の話、今は置いておきましょう。
私自身、ブログ記事の盗用被害に直面したことがあります。
私が実際に経験したケースでは、予想外にサラっと問題が解決したため、ブログに取り上げることもありませんでしたが、先日、ブログ記事の盗用被害について改めて意識する機会があり、今回、記事にしてみることにしました。

ある記事のタイトルをGoogleで検索してみたところ、自分のブログとは別に、全く同じタイトルのページが見つかりました。
そのページを確認してみると、タイトルだけではなく記事の内容も一字一句まで完全に一致、でも、私のブログから引用した内容であることを示す表記はありません。
しかも、その記事だけにとどまらず、ある時点からそれまでに私が投稿した記事が、片っ端から盗用されていました。
よく見てみると、外部のRSSサイトを経由、ツールを使用して、自動的に記事が投稿されているらしいことがわかりました。
RSSサイトというのは、大雑把に言えば、更新通知付きのリンク集のようなもので、問題視するようなものではありません。
このケースで経由されていたRSSサイトも、私は以前からその存在を知っていました。
そのRSSサイトでは、私のブログを含めて、複数のブログで新たに投稿された記事のタイトルが配信されていて、クリックするとそれぞれのブログへ移動する仕組みになっていました。
問題はそこから先です。
私が見つけたパクリブログでは、記事を丸写ししているにもかかわらず、先程も触れた通り、私のブログから引用していることを示す表記はなく、また、私のブログへのリンクもありません。
このパクリブログでは、メールやコメントは受け付けていなかったように記憶しています。
仮に、受け付けていたとしても、メールやコメントでのコンタクトは試さなかったと思いますけどね。
警告しておとなしく記事を削除するような話のわかる相手なら、最初からこんなことはしないでしょうから。
パクリブログは某社のサービスを利用した無料ブログだったので、私は、運営会社へ通報して、対応を要請しました。
ここからが長いんだろうなと半ば覚悟はしていたのですが、その翌日、ブログ運営会社の法務担当者から、パクリブログのアカウントを停止したとの連絡がありました。
あっさりと解決してしまい、拍子抜けです。
ツールで自動的に記事が投稿されているという決定的な証拠があったことが大きかったのでしょうね。
ブログ記事の盗用被害に遭った時にどうするか、取ることのできる対処は主に2つあります。
1. ブログ運営会社 / サーバー事業者に対応を要請する
1つ目は、私が取った対処と同じです。
無料ブログであれば運営会社に、独自ドメインのブログであればサーバー事業者に通報し、対応を要請します。
無料ブログの運営会社はわかるけど、サーバー事業者って何、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
無料ブログでは、記事本文や画像のデータを保存するためのスペース(サーバー)をブログ運営会社が無料で用意してくれますが、独自ドメインのブログでは、サーバーを有料でレンタルしているんです。
なるほど、でも、どのサーバー事業者を利用しているのか、どうやって調べるの?
はい、それは「whois(フーイズ)」を確認することでわかります。
whoisとは、ドメイン所有者の名前や連絡先がまとめられた情報のことです。
きっと、独自ドメインでブログを運営すると、個人情報が公開されてしまうのかと驚く方もいらっしゃるでしょうね。
その答えは、YESでもありNOでもあります。
ドメインには「jp」「com」「net」などたくさんの種類があるということは、みなさん、ご存じだと思います。
これらのドメインのうち、jpについては、原則として所有者の情報が公開(例外もあります)されますが、その他のcomやnetなどのドメインでは、代理の窓口としてサーバー事業者の情報を公開することができます。
このwhois情報の中で「Name Server」という項目で公開されているのがサーバー事業者です。
ちなみに、私のブログでは「MDNS1.FC2.COM」「MDNS2.FC2.COM」となっています。
このブログのサーバー事業者はFC2であるとわかりますね。
Googleで「whois」と検索すれば、whois情報を調べることのできるサイトはいくらでも見つかります。
なお、ブログ運営会社 / サーバー事業者に対応を要請する際には、確実かつ迅速に対応を進めてもらうために、できる限り盗用被害の根拠を示しましょう。
当然といえば当然のことですよね。
根拠もない削除要請に簡単に応じていては、記事を盗用した側が、自分の方が被害者であると偽って、オリジナルの記事を削除させる、なんてことがまかり通ってしまいます。
例えば、記事内に張った別の記事へのリンクが自分のブログのURLのままになっていたり、同様に画像URLが自分のブログのものになっていれば、決定的な証拠になります。
また、証拠隠滅を防ぐために、キャプチャ(スクリーンショット)を撮影しておいたり、あるいは、ウェブ魚拓などのサービスを使って、問題となるページのコピーを残しておくのもいいかもしれません。
2. GoogleにDMCA侵害の申し立てをする
DMCA(デジタルミレニアム著作権法)とは、デジタルコンテンツの著作権侵害への対応が定められた法律です。
著作権侵害による削除を要請するフォームから申し立てを行い、それが承認されると、対象のウェブページはGoogleの検索結果から削除されます。
飽くまで、Googleの検索結果から削除されるだけなので、問題となるページ自体はなくなりません。
それではあんまり意味がないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、Googleで検索した際に、オリジナルの記事よりも、盗用された記事の順位が高かったとしたらどうでしょうか。
十分に起こり得ることです。
私自身は、ブログ運営会社への要請で問題を解決することができたため、DMCA侵害の申し立てを行ったことはありませんが、有効な対処だと言えます。
なお、申し立てを行うには、「Google Search Console」への登録、氏名やメールアドレスの入力が必要となりますが、特に、氏名の入力にはご注意下さい。
申し立て内容として氏名が公開される可能性があるため、アルファベット表記にするなど、気に留めておいた方がよさそうです。
最初にも触れた通り、ブログ記事の盗用は誰にでも起こり得ることです。
この記事が役に立つような事態になることがなければ、もちろん、その方がいいに決まっていますが、万が一の際に、どのような対処を取ることができるか、それを知っておくことは大切だと思います。
泣き寝入りしてしまうのではなく、有効な対処があるのだということを、記憶にとどめておいて下さい。
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